経営のディフェンスとオフェンス!
福島県よろず支援拠点チーフコーディネーターの木村です。新型コロナウイルスの影響もまだまだ予断を許しませんが、少しずつ経済に活気が出てきています。当拠点への相談課題も、昨年は、売上拡大・販路開拓・創業など経営のディフェンスからオフェンスへのシフトが増加しています。度重なる自然災害、新型コロナウイルス、ウクライナ紛争、物価高騰など、中小企業・小規模事業者を取り巻く経営環境はまだまだ厳しくはありますが、少し攻めに転じる時が来ているようにも思えます。経営というのは陸上競技に例えると長い距離を走り続けるマラソンです。きつい上り坂もあれば、追い風が吹く緩やかな下り坂もあります。私自身、東京での25年間の経営者経験の中で、東西冷戦の終結、バブル経済、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災など様々な環境下で会社経営を行ってきました。
厳しい時は守りを固め、必死に耐える。そんな時に必要なツールが「資金繰り表」です。できれば資金繰りを日ごとに管理する「日繰り表」の作成をお勧めします。難しいことはありません。「日繰り表」は会社の家計簿です。もしくはご自身の小遣い帳と考えてください。実際、私は自分の小遣い帳を10年間スマホの無料アプリで入力管理しています。(私は“おカネレコ”という無料アプリを使っています)このアプリの入出金項目を事業の費目に置き換えれば簡単な日繰り表の完成です。毎日パソコンに向き合わなくても立派に資金繰り管理ができてしまいます。
次に、オフェンスに転じるときに必要な武器は何でしょうか。昨年のサッカーワールドカップ日本代表のように、守って、守って、ここぞという時に攻めに転じるプレースタイルが会社経営にも必要だと思います。そんな時に役に立つのが、小さな会社の「マーケティング」です。小さな会社の「マーケティング」については過去の私のブログ記事を参考にしてください。
◎とってもやさしいマーケティング講座その1「ブランドとマーケティングの関係
https://fukushima-yorozu.go.jp/blog/archives/136
◎とってもやさしいマーケティング講座その2「商品の魅力の発掘」
https://fukushima-yorozu.go.jp/blog/archives/211
◎とってもやさしいマーケティング講座その3「中小企業に必要なマーケティングとは⦅食品編⦆一問一答!」
https://fukushima-yorozu.go.jp/blog/archives/307
マーケティングの基本は「商品の魅力(自社の魅力)」を「買っていただきたい人」に「伝える」ことです。たったこれだけです。「新商品開発・既存商品の見直し(商品ブラッシュアップ)」・「ターゲティング」・「コミュニケーション」が点を取りに行くときの攻めの武器です。当拠点でも昨年は「販路開拓セミナー」「商談会事前事後対策セミナー」や商品開発支援を行い、新たな売上成果が上がったという多くの嬉しいお言葉をいただきました。
よろず支援拠点では皆様の守りの経営相談にも攻めの経営相談にも対応しています。また、皆様の現在の経営状況をお聞かせいただいたうえで、守りから攻めに転じるタイミングや方法についてもアドバイスいたします。2023年、まだまだ厳しい環境は続いていますが、皆様と一緒に成果の出る支援を心がけてまいります。本年もよろしくお願いいたします。
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