中小企業支援機関がこんなにたくさんあるのを知っていましたか?
福島県よろず支援拠点チーフコーディネーターの木村です。
先月9月29日に福島県よろず支援拠点が主催する、令和5年度第4回東北地域よろず支援拠点連携フォーラムが開催されました。
東北6県のよろず支援拠点が福島県に集まり、テーマを決めて意見をかわし、情報交換などを行うイベントです。今回は福島県よろず支援拠点がホストとなり、郡山商工会議所会館で開催しました。
各県のよろず支援拠点のチーフコーディネーター、コーディネーターに加え、よろず支援事業を受託している各県の実施機関、中小企業庁、東北経産局、中小機構の担当者が集まり、たいへん盛況なフォーラムとなりました。
今回のフォーラムのテーマは、中小企業経営支援のための『地域支援機関連携』です。
意外と知られていないのですが、各地域には中小企業、小規模事業者、そして創業をしたい方々の経営をサポートする支援機関が本当にたくさんあります。
震災復興を支援する「オールふくしま経営支援連絡協議会」「福島相双復興官民合同チーム」「東日本大震災事業者再生支援機構」「福島リカバリ」「福島イノベーション・コースト構想推進機構。
当拠点の実施機関である福島県産業振興センター内には「経営支援課(経営相談)」「取引支援課(販路開拓)」「資金支援課(設備投資の割賦・リース)」「技術支援部(テクノ・コム)」「プロフェッショナル人材戦略拠点」「中小企業活性化協議会」「事業承継・引継ぎセンター」。
また福島県内には10の「商工会議所」と88の「商工会」が地域の経営者をサポート。
他にも「中小企業診断協会」「中小企業団体中央会」「福島県観光物産交流協会」「知財総合支援窓口(発明協会)」「福島県ハイテクプラザ」「ジェトロ福島」など。金融面の支援では「福島県信用保証協会」「政府系金融機関(日本政策金融公庫・商工中金)」「民間金融機関(地銀・信金・信組)」。地域の事業者をサポートする「郡山地域テクノポリス推進機構」「産業サポート白河」「ゆめサポート南相馬」など。
さらに「大学」や「地方公共団体」も地域の活性化や発展のために様々な取り組みを行っています。
公的機関を中心に民間機関も含めて数多くの支援機関があるのですが、皆さんはその存在をご存じですか?
また、各支援機関の特徴や相談依頼の仕方などわからない経営者の方も多いのではないかと思います。
各機関の専門性や、有料・無料、相談回数制限など機関ごとに特徴が異なっています。経営者の皆さんは様々な悩みを持っていると思います。資金繰りや経営改善、人手不足やIT・DXによる生産効率のアップ、機械設備の導入、商品開発や販路開拓、集客のための販売促進・PR、商標登録や特許出願、海外輸出、事業承継などなど。それぞれの課題ごとに支援機関を選んで相談するのもなかなか大変なことだと思います。そこでよろず支援拠点の出番です。
福島県よろず支援拠点も中小企業経営支援機関の一つです。
よろず支援拠点は中小企業庁が2014年に全国47都道府県に設置した、中小企業、小規模事業者、創業希望者のための無料経営相談所です。
経営相談であれば、ジャンルを問わず、無料で何回でも相談いただけます。
そして何よりも福島県よろず支援拠点が得意としているのが他の支援機関と連携した『チーム支援』です。
県内の各支援機関は各々の強みを生かして事業者支援に当たっていますが、一事業者に対し各支援機関が個々に支援している場面をよく見かけます。
同じ経営課題に対して複数の支援機関がばらばらに支援し、支援内容も異なっていると経営者を悩ませるばかりです。
福島県よろず支援拠点は県内のほぼ全ての支援機関と連携をとっていますので、経営課題に合わせてより専門性の高い支援機関に繋ぐことが可能です。
例えば新商品の商標取得であれば「知財総合支援窓口(発明協会)」と連携し、商標取得後の販路開拓などマーケティング活動までチームで連携し支援します。資金需要に応えるために金融機関とチーム支援することもあります。
今は中小企業を取り巻く社会環境が激変しています。複雑に絡み合った経営課題を一つずつ丁寧に解決していくためには、地域の各支援機関が協力し、一致団結して事業者を支えていく支援スキームが急務であると考えています。
経営者の皆様へ、経営に関する悩み、困り事がありましたら、どんな小さなことでも構いません、「まず、よろず!」へご相談ください。
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