号泣すること=心のデトックスについて

号泣すること=心のデトックスについて

皆さんは最近、号泣したことはありますか。
嗚咽したことはありますか。
さみしいから泣く、つらいから泣く、悲しいから泣く、嬉しいから泣く。
人は様々な感情とともに涙を流します。

笑う、がプラスの感情、泣く、はマイナスの感情と思われがちですが、
思いっきり泣ける感情にはプラスもマイナスもないと思っています。
涙は人の感情の、もっともっと上にあると思っています。
つらいこと、いやなことがあると、マイナスの感情が働いてしまいます。
でも、必ずしも涙が出るわけではありません。

頭の中でいろいろ考えて、悶々としてしまいます。
だけど、本当につらい時、自分の感情とは別に、自然と涙が流れてきます。
本当にうれしい時、感動した時も頭の中の感情とは別に、涙が流れます。
頭で考える前に、心が敏感に反応して涙を流してくれるのではないかと思います。

年齢とともに涙もろくなってきてはいるのですが、
最近わたしは、泣けることがすごく嬉しくなっています。
いいことばかりではありませんし、それほど悲しいことばかりでもありません。
なんてこともない瞬間に、涙が流れて、時には号泣、嗚咽することもあります。

恥ずかしくもあるので、あまり人前では泣かないようにしていますが、それでも涙が流れるんです。
今日、NHKプロフェッショナル仕事の流儀で、66歳小児心臓外科医のテレビを見ていました。ただただ、涙が流れました。
今の自分より3歳年上。比べようもない偉人だけれど、医師の人生哲学、そして救われた小さな命に、ただただ涙がこぼれました。
涙はとてもいいものです。

頭の中であれこれ考えていたことをすべて涙が流してくれます。
かつて経営者時代、今以上に嬉しいことも、辛いこともたくさん経験してきましたが、なぜか涙を流すことができませんでした。
頭の中が、その時の状況で一杯いっぱいになっていたのだと思います。

頭が涙を抑制していたのだと思います。
今は、ちょっとした音楽を聴いても、昔の映画を見ても、テレビドラマを見ても、簡単に嗚咽してしまう自分がいます。

歳をとったなぁとは思いますが、自分の感情とは別に、涙が溢れることがこんなにも気持ちのいいことだとは思いませんでした。
辛かったら周りを気にせずに泣く、感動したらみんなとともに喜んで泣く、涙を流す、ある時は号泣する、嗚咽する。

いいことも、いやなことも、思いっきり泣いて、一度流してしまうのも、ん、いいんじゃないかなと思っています。