河童の川流れ

河童の川流れ

福島県よろず支援拠点の奥瀬です。
よろず支援拠点いわきサテライトには、あらゆる業種業態の事業所様がいらっしゃいます。
また、創業支援セミナーを担当するようになってはや10年余り、たくさんの創業者の支援をしてまいりました。私への相談はほとんどが補助金申請に関する案件なのですが、まれにネガティブな相談をされる事業所様もちらほら来訪されます。

創業者の皆様は、勤め人という安定収入を捨て、どのような思いで創業されるのか?
創業セミナーでも受講生にお伝えしますが、
「赤字経営するために創業するぞ~っ!」
「お~~~~~っ!」
という方はほとんど(いや、まったく)いらっしゃらないだろうと思っております。
商売を軌道に乗せ、繁盛させようと創業するのでありましょう。

さて、「商売繁盛」の縁起物・守り神は「河童」だそうです。
河童とは、皆様ご存じ日本の有名な妖怪のひとつであります。河に現れること、童(こども)の姿をしていることから、その名前がついたそうです。妖怪なので、架空の生き物とされています。

話変わって、私の家の近くには藤原川というちょっと広い河が流れております。
あれは数十年前の初夏の午後、当時小学校4年生ぐらいの息子が、息を切らしながら事務所に電話をかけてよこしたのです。

息子には、将来角界入りし横綱になってほしかった私は、四股名(大乃浜)をつけていた(以下、大乃浜)
せっかくなので母である私もなんか名前つけよう(以下、「(深田)恭子(仮名)

大乃浜「は~っ、は~っ、おかあさ~ん!は~っ、は~っ」
恭 子「そんなにあわててどうしたの?」

大乃浜「今、藤原川でカッパ見た。は~っ、は~っ」
恭 子「(心の声)何寝ぼけてんだ?」

大乃浜の話を要約すると、藤原川の近くで近所のガキ・・・(あ、いやお子様)と遊んでいたら、カッパが藤原川を泳いできたんだそうな。しかもそのカッパの様子が非常に具体的なのである。
一般的に河童といえば、緑色の身体で、手足に水かきがついていて、、、と想像するだろう。
ところが、大乃浜が見たというカッパはこんな感じらしい。

身体の色は茶色
手足に指も水かきもなく、すりこぎ棒のようだった。
頭にはご飯茶碗をのせたような皿はあった
髪は長髪でホームレスのように長年あらっていないようなウエーブがかっていた
ドルフィンキックで海のほうへ向かって泳いでいった

隣の同級生のガキ・・・あ、もといお子様のすずちゃん(仮名)に話したところ
「ホームレスが暑くて泳いでいたんじゃないの?」
といわれたそうです。まぁ、そういう回答が返ってくるわなぁ。。。

普通の親ならば完全否定して終わりでありましょう。しかし私恭子(仮名)の育児のスタンスが「否定しない」であるため、恭子は「そんで、カッパの最後はどうなったの?」と聞いたところ、目撃した驚きのあまり、「早くお母さんに電話しなくちゃ」と思って最後まで見てない、と大乃浜はなんとも残念な行動をとってしまったのであります。

日本の妖怪には、「座敷童」の存在も欠かせないのですが、座敷童を見ると幸せになるといわれ、男性は出世し、女性は幸せな結婚・妊娠ができるといわれています。
実際に座敷童にあってから幸運が舞い込んだとされる著名人には、内閣総理大臣(第19代、第37代、第67代)本田技研工業創業者、パナソニック創業者、遠藤周作氏、水木しげる氏などそうそうたる面々である。みんな成功者であります。

そして話は河童に戻るのだが、河童は「商売繁盛」の縁起物・守り神であります。ということは、将来大乃浜が後継者になるかどうかはまだわかりませんが(いや横綱だろう)、当事務所の優先順位一番の後継者候補としてカッパに遭遇したという事は、ウチはこれから商売繁盛するのかしらん。この縁起物・守り神に遭遇した大乃浜の母恭子(仮名)は、たま~に来訪されるネガティブ発言の事業所様に商売繁盛を分け与えて差し上げたい(←何様?)と思います。

なぜ河童が商売繁盛の縁起ものなのか、それは、手足の指の水かきは急流をものともせずに泳ぎきり、水(商売)の流れを読み
困難を泳ぎきる
お客さまをどんどん引き込む
水かきでお金を掻き集める
ということらしいのです。

後継者として、当事務所の商売繁盛につながるために、きっと大乃浜はカッパに遭遇したに違いない、と母恭子はおめでたいことを考えていたのであります。
私は非科学的なことは否定的なほうであり、大昔年末に放送していた超常現象研究科の韮澤さんと大槻教授のバトルを面白おかしく観ていたひとりです。でもやっぱり韮澤さんの話には無理があるよなぁと思うタイプであります。
そう、いくら息子を否定しないといえども、カッパ目撃情報を完全に鵜呑みにしたわけではないのです。しか~し!、カッパ目撃情報直後数日は、いつもは10m先まで車で行く私が、普段やったこともない「お散歩」をしながら藤原川をうろうろとカッパを探しに出かけてみたのです。もちろん、カッパを目撃することはありませんでしたが。。。

ん?いや、大乃浜が実際に遭遇した「本物の」カッパは水かきがなかったそうな・・・
(それじゃお金をかき集められないのではないか)

しかも、当の本人はカッパに遭遇したことを今全く覚えていないようで・・・
やっぱり当時の暑さにやられて幻覚をみたのかしらん。