コーディネーターの高堀です。今回は福島市で豆腐製造販売を営む「有限会社大黒屋豆腐店」様の支援内容についてお知らせします。
相談のきっかけは、社長の知人(福島市内にある納豆製造業者の経営者)が、よろずの初年度からの継続相談者であり、無料で何度も相談できるよろずの新しいサービスを当社にも知ってもらいたいと思い紹介いただいた。
問題点の抽出
①スーパーの戦略に組み込まれてしまっている地場食品製造業の宿命
消費者は、かつては商店街の個々の専門店で買い物をしていた。しかし、大型スーパーの出店により、消費者はスーパーで一度に買い物を済ましてしまい、地場の食品製造業のお客が消費者からスーパーに変わってしまった。スーパーの棚割を確保するために価格競争が起こり、赤字経営、資金繰り困窮となっていた。
②豆腐の「本当の味」を忘れてしまった消費者
価格競争を生き残るために大豆を海外産に変更するなど味に対するこだわりを断念せざるを得ない状況であった。これは消費者がスーパーで購入している豆腐が、「スタンダードな味」であると思っており、「本当の味」を忘れてしまっていることであった。
提案と支援内容
価格競争からの脱却と、豆腐の「本当の味」を伝えたいという社長の思いをかなえるために、工場直売店のオープンを提案した。提案に当たっては、以下の支援を実施した。
- ・商圏調査による出店場所の検討
- ・スーパーでは売っていないオリジナル豆腐の開発支援
- ・ストアコンセプトの設計支援
- ・資金調達の支援(金融機関の協力を取り付ける事業計画作成支援)
結果(前編)
平成27年10月に工場の事務室を改装して、直売店をオープンさせた。
これまでに消費者に対して直接商品を売ったことが無いので、当初は売上が思うように伸びず苦労したが、当拠点の継続的なフォローアップと社長のノウハウの蓄積により、現在は、当初の4倍以上の売上がある。
売上アップのストーリーは後編の掲載につづく。
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支援者様情報
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会社概要
社名:有限会社大黒屋豆腐店
住所:福島県福島市北中央3丁目101
電話:024-536-3007
HP:http://www.daikokuya-tofu.co.jp/
業種:豆腐製造販売業
商品:豆腐、あぶらあげ、豆乳、おからなど
従業員:10名
主な取引先:大手スーパー、市内飲食